今年買って良かった物2020みたいな記事をよく見る。読むことはあるがほとんど参考にしたことはない。この記事はむしろ参考にされようと思っていない。
5位 本(白と黒のとびら)
読んだら楽しかった。
4位 ATOK
打ち間違いを直してくれる。
3位 防寒具(手袋・ネックウォーマー)
寒さが軽減された。
2位 コーンスープ
温かくておいしかった。
1位 コーヒー牛乳
とある土曜、私はいつも通り特にやることもなく家でYouTubeを見たり本を読んだりしていた。しかし突如静岡に行くこととなる*1! 休日のカーシェアは人気らしく、夜まで借りられる車は少ない。しかし突如御茶ノ水で借りられる MINI CROSSOVER が目に入った! 借りた! *2。
旅の主目的は静岡の名店、炭焼きレストランさわやかである。知らない人がいるかもしれないが「炭焼きレストランさわやか」とは、静岡県にのみ存在するチェーン店である。中が生の状態で配膳され、客の前で真っ二つにして鉄板に押しつけて焼く*3、げんこつハンバーグが有名である。
何度か食べたことがあるが、1年以上食べていない。土曜の19時なのもあり予想どおり混んでいた。炭焼きレストランさわやかは並び続けている必要がないだけでなくWebページで現在の待ち時間が確認できる。約1時間の待ち時間は、なんとなく近くの温泉*4や、郊外特有の大型スーパーマーケットをふらついた。さわやかの前*5だが、惣菜パンを買ってイートインコーナーで食べた。ひとときの地域密着型旅行である。ちなみにこのとき、レジで「イートインです」といったのに消費税が8%のまま決済されてしまった。実際には本当にイートインにするかは迷っていて、一部は家で食べたのでまあギリギリセーフだろうか。多く払う分にはいいけど、脱税はしたくない。
いよいよさわやかに呼ばれる。もちろんげんこつハンバーグを注文し、げんこつハンバーグを食べる。期待しすぎるとがっかりしてしまうため、期待しすぎないように気をつけていた。前回少しがっかりした思い出があったおかげで期待しないで済み、とてもおいしかった。好物のオニオングラタンスープも飲めた。ライ麦パンも食べれた*6。よかった。ある意味これも買って良かった物ではある。
食べ終わると伊豆スカイラインももう閉まりそうな時間。しかし伊豆側になんとなく車を走らせる。特に意味も締切もなく行動する楽しさ。いつでもやめられる自由。いつかは車を返しに東京には帰らなければいけない不自由。
そうしてなんとなく伊豆に足を付けた。車から降りず、ドアを開けて右脚(靴)をアスファルトに付けただけである。せっかくなので伊豆市役所の前でやった。どうせ深夜の伊豆市役所に歩いて回る価値はない。しかし伊豆市役所まで行く途中、国道414号を走っていたら、伊豆温泉村が煌煌とイルミネーションを光らせていた。調べてみたらこんな土地で22時に日帰り温泉が可能らしい。需要はあるのだろうか? 需要がなく空いている方が、今回の入浴にはありがたい。
タオルも借りられて1034円で1時間入れた。そして風呂はたくさんあった。Webページを見ればわかるが、色んな風呂がある。源泉掛け流しの風呂、露天風呂、露天陶器風呂(非常にぬるい)、炭酸泉、トルマリン風呂、塩の湯、寝湯、水風呂、そして露天の草津の湯(なぜここに?)。
中でも面白かったのは塩の湯である。塩が大量に溶けた水のお風呂であり、皮膚病に効くらしい*7。そして塩水は水より重い*8ため、体が普段の風呂よりも大きく浮く。飛び散ると大変だから静かに入れとか、目に入ったら危ないから入ったらすぐに洗えとか書いてある。そしてこの塩の湯は単なる塩が溶けたお湯ではなく、なぜかわざわざ死海の塩を溶かしたお湯なのである。この温泉には草津の湯があり、そっちのお湯は入浴剤を溶かしただけなのに、塩の湯は単に「塩」としか名前につかないのに死海の塩。謎のこだわりである。
さて、風呂上がりのコーヒー牛乳。温泉で渇いた喉に水分。夜の高速を運転して疲れた体に糖分。背徳感を伴う夜に摂取するカフェイン。さっき行った大型スーパーマーケットでは1リットル98円*9だったのに180ミリリットルを120円で買う豪遊。雰囲気に金を払える経済的余裕。緩やかな破滅。